こんにちは。発達障害児の子育て専門カウンセラーHERAI(ヘライ)です。
以前あるクライアントさんから、就学相談会についてのご質問をいただきました。
4月になって進級したばかりなのに、もう就学相談会!? と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
今日は私の体験談を通して、小学校の「就学相談会」について考えていこうと思います。
今、幼稚園・保育園の年中・年長さんのお子さんがいる方、必読です。
Q.就学相談会って行かないといけないの?
あるクライアントさん(以下Uさん)が「就学相談会って行かないとだめですかね?」と尋ねてこられました。
Uさんには、当時5歳(幼稚園の年長さん)のお子さんがいらっしゃいました。
お子さんは、発達障害の診断は受けていませんでしたが、幼稚園での集団生活になかなかうまく適応することができずにいました。
その相談を受けたのは、お子さんが年長さんに進級した直後の4月中旬、ちょうど今くらいのことでした。
Uさんの話だと、幼稚園の先生から就学相談会を受けるだろうからと、必要書類を渡されたとのことでした。
突然書類を渡され、Uさんは戸惑いと怒りを感じたそうです。
A.行かなければいけないものではなく、必要があると思ったら行ってください
就学相談会は自治体ごとに開催されている場合が多く、募集要項や実施の仕方がお住まいの地域によって変わります。
早いところは、5月から募集が始まり募集期間も2週間~1か月程度に限定されている地域が多いです。
それを考えると、幼稚園の先生がUさんに資料を渡した時期は適切でした。
Uさんは、さも当たり前のように相談をすると決めつけられていたので、もやっとしてしまっただけで、実は就学相談会のことをご自分では何も知らなかったそうなのです。
私はUさんに、小学校には普通学級のほかに特別支援学級や通級指導教室、特別支援校などがあること、発達に特性のある子はどんな環境で就学するのがよいか慎重に考える必要があること、などをお伝えしました。
そして、なにより大切なのは就学相談会は「行かなければならない」ものではなく、「行く必要がある」と思った方が行くべきところであるということをお伝えしました。
Uさんは、私に「うちの子の場合行く必要があるんでしょうか」とおっしゃいましたが、それは私の決めることではありません。それは保護者の責任です。
ただUさんは、情報をまったく持っていらっしゃらない状態でしたので、そこも含めて相談に行ってみるのもよいのではとご提案しました。
参考までに、私の場合どうしたかをUさんにお伝えしました。
息子の場合
息子の小学校就学の際には、以下のような手順を踏んでいきました。
- 就学相談会に行くかどうかを決める
- 子どものサポートブックを作る
- 必要書類をそろえる
- 学校見学に行く
- 就学相談会を受ける
- 仮決定が出る
- 説明会を受ける
- 本決定が出る
この1~8までの過程に、1年半くらいかかりました。
やらなければいけない工程、かかる時間を考えると、何の問題もなく校区の普通学級に進学される方に比べると、だいぶ早くから動き出す必要があるのです。
そして、本決定まで待たされる時間も非常に長いです。その待っている間、私も落ち着きませんでした。
周りにはどうなったと急かされるし、こっちだってわからないよ!と何度大声を出したことでしょう。子どもも落ち着かなかったと思います。
その待たされている時間をどう過ごすかも、この期間の大きな課題でもあります。
大変なのは大変ですが、ここで子どものことをしっかり見つめ、現状を把握し、ほかの人に合理的な配慮を求めていくという体験ができたのは、たいへん貴重なことでした。
この過程を踏まなければ、おそらく私は学校に入れば先生方がきっと何とかしてくれる、だって先生はプロでしょ、と他人軸で考えていたことでしょう。
親御さんが能動的にに動くことが大事です
就学相談会に関しては、療育を受けていれば、その機関のスタッフさんから用意を促されたり、手順を教えてもらったりすることができます。
しかし、どこにも相談もせず、療育も受けていないという方は、誰も日程など教えてくれません。自分で調べて動くしかありません。
そんなの知らなかった、誰も教えてくれなかったと後から周りに文句を言ってもしょうがありません。困るのはあなたのお子さんですし、その状態を作り出したのは、過去のあなたですからね。
助けを得られていたとしても、実際に動くのはご自身です。療育のスタッフの方や保育園の先生がが代わりに学校見学に行ってくれたり、相談会に参加してくれることはありません。
やることがたくさんあってめんどくさい、日程の調整も忙しくて無理、などネガティブにとらえている方も多いと思います。
子どもに問題がなければ、こんなめんどくさいことしなくてもいいのに、と不満を抱く方もいるかもしれないですね。
でも、見方を変えるとこんな機会がなければ、お子さんのことをしっかりと観察して、学校生活でどういう困りごとが発生しそうかと深く考えることはないのではないですか?
この機会を利用して、学校側とのコミュニケーションの取り方の練習もできます。
忙しいを理由にしている方、世の中の人大体忙しいですよ。忙しい中どうやって時間を作っていくのかという練習にもなるかもしれませんね。
お子さんのよりよい環境づくりのためだけでなく、ご自身の成長の機会と捉えるとこの一連のめんどくささにも挑戦してみよう、自ら動いてみようという気になりませんか?
そんな気にはなりません、動きたくありません、動けません、という方、もしかして自己肯定感が低くなっているのかもしれません。
自己肯定感が低いと、無意識に自分は成長なんてしない、成長したところで…という気持ちになってしまいます。
そのネガティブ感情は、お子さんにも伝播します。お子さんにも自分を卑下しながら生きていってほしいと思いますか?
この子育ての負の連鎖はどこかで断ち切ったほうがよいのではないですか?
もしあなたが、子育ての負の連鎖に陥っていて断ち切りたいとお思いなら、力になれることがあります。
ぜひ一度、お試しカウンセリングであなたの心の内をお話になってみませんか?