【発達障害の疑問】なぜ伝わらない?―特性のすれ違いから考える

おしえてー
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こんにちは ゆる楽メンタルカウンセラーのへらいえつこです。

子どものことを思って、良かれと思って伝えた言葉や行動。

「この子のために」と願って選んだ声かけ。

でも──返ってきたのは無視、反発、ふてくされ…そんなこと、ありませんか?

そんなとき、

「どうして伝わらないの?」「私のやり方、間違ってたのかな…」

と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。

どんな子どもにも、親との間で気持ちのすれ違いは起こります。

でも、発達特性のある子の場合、すれ違いの「起きやすさ」や「深さ」が少し違います。

たとえば──

  • 気持ちをくみ取るのが苦手
  • 言葉のニュアンスが伝わりにくい
  • 急な変化や指示に混乱しやすい
  • 感覚やこだわりで受け入れられないことがある

こうした特性があると、親の意図や気持ちがそのまま届かないことがあります。
だから、親は「どうして伝わらないの?」と思い、
子どもは「なんでそんなこと言うの?」と感じてしまう。

これはどちらが悪いという話ではなく、
ただ「伝え方」と「受け取り方」にズレがあるということなんです。

それでも私たちは、子どものために一生懸命になります。

どうすればわかってもらえるか、どう伝えたらいいか、考え抜いて関わります。

だからこそ、伝わらなかったときに湧き上がるのは、怒りや悲しみ、むなしさ、がっかり感

その感情の奥には、

「私の気持ちも、わかってほしかった」「報われたい」

という切実な思いがあるのではないでしょうか。

発達特性のある子どもは、伝わりにくい構造を持っていることがあります。

だからこそ、「うまく伝わらなくて当然」と思って関わることが、親自身を守ることにもつながります。

伝えたいことがあるときは、

  • タイミングを選ぶ
  • 言葉をできるだけ具体的に
  • 受け取れる状態かどうかを見てから


という“翻訳の工夫”が必要なこともあります。

それでも伝わらないときは、

「ズレがあるだけ」と知っておくことが、心のダメージを減らすカギになるかもしれません。

あなたが今感じている「伝わらない苦しさ」は、子どもへの愛情があるからこそ、のものです。

そしてその苦しさの奥には、「もっとこの子とわかり合いたい」という、とてもあたたかな願いがあるはずです。

伝わらなかったとしても、あなたのその気持ちは、きっと子どものどこかに残っています

「なんでこんなに伝わらないんだろう…」
「私の関わり方、どこがずれてるんだろう…」

そんなふうに感じたら、一度そのモヤモヤを、言葉にして整理してみませんか?

発達特性のある子どもとの関係は、「正解を探す」よりも「ズレに気づく」ことがヒントになることもあります。

一人で抱え込まずに、よかったらカウンセリングでお話ししてみてくださいね。

大人も子どももすべての人が自分を好きと思え、笑顔で子育てができるよう応援しています。

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