【発達障害の疑問】サポートブック作成の6つの手順

発達障害の素朴な疑問にお答えします

こんにちは 発達障害児の子育て専門カウンセラーのHERAI(ヘライ)です。

前回は、「サポートブックって何のために作るの?」と題し、サポートブックを作るメリットについてお話ししました。

今回は、実際にどのようにしてサポートブックを作っていくのか、その手順についてお話します。

 まずサポートブックのひな型を決めましょう。

 ご自分で、こういう形にしたいと決めてらっしゃる方は、ご自分で作成しても結構です。

 「サポートブック ひな型」などのワードで検索すると、様々な様式のひな型が検出されます。

 実際にいくつか見てみて、自分の書きたい項目がすっきりと配置されているもの、これなら書きやすそうと思えるものを探しましょう。

 お勧めは、お子さんの状態のみを記すタイプのものではなく、支援の有無や対処の仕方まで書く欄があるものです。

 お住まいの自治体でひな型を配布しているところもあるでしょう。でも、特にそこにこだわる必要はありません。

 量としてはA4サイズ1~2枚にします。長すぎると読んでもらえません

 いきなりサポートブックに書こうと思っても、基本情報以外はなかなか書けないものです。

 まずは、下書き用メモ程度のつもりで、普段の生活で気になることやこんなことで困ったということをランダムに書き出してみましょう。

 幼い時から見られた特性は何だったか、最近になってその特性が強くなったり弱くなったりしたことはないか、など出生時から今までの長い時間を振り返ることはもちろん

 最近1か月程度の出来事をさかのぼって、朝の様子、園での様子、帰宅後、寝る前、家の中と外など気になることはないか探っていきましょう。

 書き出せたら、それに伴うサポートや必要な配慮も一緒に書き出してみましょう。

 困りごとだけ書き出しても、実際の支援の場ではすぐに対応が難しいことが多いです。

 今までの中で、こうしたらうまくいった、この方法はだめだったということをまとめておきましょう。

 必要であれば、保育園や幼稚園の先生に園生活の様子や、先生方の問題行動に対する対処法、園で行っている環境調整などを聞いておきましょう。

 何個か書き出すことができたら、それらをカテゴリーごとに分けてみましょう。

 お勧めのカテゴリーは「人とのかかわり」「コミュニケーション」「集団での様子」「活動の様子」「感覚」「行動」「日常生活」などです。

 最初に決めたひな型に、カテゴリーが書いてあるものもあるでしょう。

 その場合はひな型のカテゴリーに沿って、書き出した内容を分けていってください。

 もちろん必要ないものは削除したり、不足分は付け足したりお子さんの現状に合う形に変えていってください。

 カテゴライズできたら、そのカテゴリーごとにさらに細かい部分を見ていってみましょう。

 最初に書きだしたこと以外にも、こんなこともあった、あれも気になるな、と気づくことがいろいろ出てくると思います。

 例えば「日常生活」であれば、食事・トイレ・物の管理や準備・着替え・外出・睡眠・身支度・手洗い・体調管理・服薬など、それぞれの場面で支援の有無の確認、支援が必要ならばどのような支援かをさらに書き出します。

 カテゴリーごとに細分化していくと、書き出した量はかなりものになっているのではないでしょうか。

 今度はそこから本当に必要なものを絞っていきます。

 何が必要かは、そのサポートブックを誰に見てほしいかによって変わってきます。

 就学相談のために作るのであれば、小学校生活を見越して「集団での様子」や「活動」に関することなどは入れておいた方がよいでしょう。

 また、お子さんの特性が強く表れるような場面は表記しておくべきでしょう。

 特に目では見えない「感覚」や「こだわり」の部分は詳細に記しておいた方が、後々の支援に役に立ちます。

 書くことを決めたら、清書です。

 最初に決めたひな型に、書くべきことを記入していきます。

 その際に、ひな型には含まれないことでも書いておきたいことがあるなら、ひな型を崩してしまっても大丈夫です。

 逆にここの欄は必要ないと思われたなら消してください。

 中にはかわいらしいイラストを多用して、デザインにこだわるような方もいらっしゃいますが、あくまでも説明書なので、装飾は最低限に抑え、読む人がわかりやすいことを心がけましょう。

 サポートブックを作っていくには、客観的な視点が必要です。

 ひな型を決め、気になることを書きだし、それをカテゴライズしさらに細かく分けて整理していくことで、お子さんのニーズを把握しやすくなります。

 客観的視点を持つこと、物事を細分化し言語化していくこと、これ自体がカウンセリング効果があることですし、お子さんの受容にもつながります。

 サポートブックは一度作ったらおしまいではありません。

 お子さんの成長や、見ていただいた方の反応に合わせてブラッシュアップしていきましょう。

 やり方を読んだけど、やっぱり一人でするのは難しい、専門的なサポートが必要だと思われた方は、カウンセリングを受けることをお勧めします。

 まずは、お試しカウンセリングへお申込み下さい。

 あなたの情熱とやる気が、お子さんの成長と発達に寄り添う貴重なツールとなります。

 カウンセリングを通し、お子さんとあなたの内なる力を存分に発揮するために、ぜひ最高のサポートブックを作り上げてください。

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