こんにちは!
「親子のためのペアトレコース」トレーナーHERAIです。
今回は「ペアトレの基礎知識」シリーズ2回目です。
私自身が子育てにいら立ちや、不安を感じていた時に出会ったプログラムが「ペアトレ」でした。
「ペアトレ」を受けることで、私自身特性のあるわが子への対応方法を学ぶことができましたし、子育てにおける大事な視点や心の持ち方を学ぶことができました。
元々ペアトレは、発達障害の子育てに特化した子育て支援プログラムで、6つのコアエレメントを柱としています。
この6つのコアエレメントについて、前編後編に分けてわかりやすく説明していきます。
6つのコアエレメントとは
1.子どもの良いところを見つけてほめる
2.子どもの行動を3つのタイプに分ける
3.行動理解(ABC分析)
4.環境調整
5.子どもが達成しやすい指示
6.よい行動まで待つ(効果的無視)
「コアエレメント」とは核になる要素のことです。
ペアレントトレーニングを行う際には、この6つのコアエレメントをプログラム内容に含むように構成することが、厚労省のガイドラインに示されています。
前編では1~3のコアエレメントについて、説明していきます
1. 子どもの良いところを見つけてほめる
発達障害のある子どもは、「できないこと」にばかり目が行きがちです。
また親御さん自身の自己肯定感が低い場合も、「できないこと」ばかりが気になります。
しかし、どんな子どもにも、必ず「良いところ」があります。
その良いところを見つけて、たくさんほめてあげることが、
- 子どもの自信を高める
- 子どものやる気を引き出す
- 親子関係を良好にする
ことにつながります。
具体的なほめ方のポイント
- 行動を具体的にほめる
- すぐにほめる
- 心からほめる
- 子どもの目を見てほめる
- スキンシップを交えてほめる
(目を見たり、スキンシップが苦手なお子さんには無理をさせないように)
2. 子どもの行動を3つのタイプに分ける
子どもたちの行動は、大きく3つのタイプに分けられます。
- 好ましい行動:親が望ましいと考える行動
- 好ましくない行動:親が望ましくないと考える行動(いつかは改善してほしい行動)
- 許しがたい行動:ケガをしたりものを壊すような行動(今すぐやめさせたい行動)
それぞれの行動に対して、適切な対応をすることが重要です。
各タイプの行動への具体的な対応方法
好ましい行動
- たくさんほめる
- ご褒美を与える
- スキンシップを取る
好ましくない行動
- よい行動まで待つ
- 行動を注意する
- どうしたらよいかを伝える
許しがたい行動
- 毅然とした態度で叱る
- 必要に応じて、専門家に相談する
3. 行動理解(ABC分析)
行動理解(ABC分析)は、
- A(Antecedent):行動の前提
- B(Behavior):行動
- C(Consequence):行動の結果
の3つの要素から、子どもの行動を分析する方法です。
ABC分析をすることで、
- 子どもの行動の原因を理解できる
- より効果的な対応方法を見つけられる
ようになります。
ABC分析の具体例
A(行動の前提):親が子どもに宿題をするように言う
B(行動):子どもが机の上のものを投げて暴れる
C(行動の結果):親が怒り、子どもの宿題をしようという気持ちがなくなる
問題行動が起こり望まない結果になっています。
行動・結果を変えるには、前提に問題がなかったか考えていきます。
まとめ
今回は、ペアトレの6つのコアエレメントのうち3つについてご説明しました。
最初のころは、ほめられるところが見つからないという方も多いです。そのような方は、結果を重視する傾向があります。
行動のタイプ分けも、最初は許しがたい行動ばかりたくさん書いてくる親御さんが多いです。そのような方は、自分の中の規律がとても厳しかったり、子どもの障害(特性)を受け入れられていない部分が見られます。
ABC分析も、最初は、子どもの行動に対して不平不満を口にする方が多いです。そのような方は、物事を客観的に見る視点が欠けている場合が多いです。
「親子のためのペアトレコース」では、ペアトレだけでなく、心理療法を通して親御さん自身の視点の持ち方や考え方のクセを望まれる子育てに近づけるようお手伝いさせていただきます。
ご興味のある方は、お試しカウンセリングへお申し込みください。
大人も子どももすべての人が自分を好きと思え、笑顔で子育てができるよう応援しています。